マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

給料は稼ぐものか

 ――給料は稼ぐものであって、もらうものではない。

 という考え方があります。

 僕は、
(ちょっと違う)
 と思っています。

 稼ぐものであって、もらうものではないものとは、ズバリ、

 ――おカネ

 であろうと思っています。

 決して、

 ――給料

 ではない、と――

 おカネは、本来、稼ぐものであって――
 もらうものではないのですね。

 より厳密にいえば――
 もらうべきものではなく、稼ぐべきもの――それがおカネです。

 このことは、ほとんど、

 ――おカネの原則

 といってもよいくらいのことだ、と――
 僕は考えています。

 こう述べると、

 ――それはおかしい。給料だっておカネじゃないか。

 と、矛盾を指摘されそうですね。

 たしかに、その通りなのです。
 給料もおカネの一種ではあります。

 つまり――
 僕が、ここでいいたいことは、

 ――給料をもらうこと自体が、“おカネの原則”から外れているのではないか。

 という問題提起なのですね。

 会社から給料をもらっている人にとって――
 おカネを稼いでいるのは会社です。

 その会社の稼ぎに貢献することで――
 人は給料をもらいます。

 会社はおカネを稼いでいますから、稼いだら稼いだ分だけ、おカネを手にすることができます。

 が――
 人は給料をもらっていますから、どんなに会社の稼ぎに貢献しても、決められた分の給料しかもらえません

 もちろん――
 それでは不公平だということで――
 会社への貢献度に応じて昇給や昇進などを受ける仕組みは、どこの会社にもあると思いますが――
 給料というものは、基本的には、定額です。

 定額なのは――
 給料が稼ぐものではなくて、もらうものだからです。

 このように、給料は“おカネの原則”から逸脱しています。

 このことに我慢がならない人は――
 迷わず起業をするのでしょう。

 自分で会社を作って会社から給料をもらうようにすれば――
 この逸脱は、実質的には解消されます。

 起業願望の強い人、あるいは、すでに起業をしている人、起業をしたことのある人にとっては、

 ――給料は稼ぐもの

 といっても、何ら問題はないでしょう。

 が――
 そうでない人にとっては、あくまで、

 ――給料はもらうもの

 といえます。