世の中には――
モテそうでモテない人と――
モテなさそうでモテる人と――
がいますね。
あるとき――
ふと、
(いったい、どちらが多いんだろう?)
と疑問に思って――
少し考えてみたことがあります。
一見すると――
モテそうでモテない人のほうが、モテなさそうでモテる人より、多くいるように感じました。
が――
具体例を一つひとつ思い起こしてみると――
実際には、その逆であることが、わかります――つまり、モテなさそうでモテる人のほうが、モテそうでモテない人より、多くいる、と――
(これは、どうしたことか)
と思って――
あれこれと理由を考えてみて――
結局――
以下の結論に達しました。
すなわち――
“モテそうでモテない人”の“モテない理由”は、ちょっと思い返しただけで、すぐにわかるのに対し――
“モテなさそうでモテる人”の“モテる理由”は、ちょっと思い返しただけでは、わからない――
いいかえるなら――
一見たくさんいる“モテそうでモテない人”のほとんどは、ちょっと検討を加えただけで、実は“モテなさそうでモテない人”であったということが、すぐにわかってしまう――
ということです。
本当の意味で“モテそうでモテない人”を探し出してくるのは――
“モテなさそうでモテる人”を探し出してくるより――
ずっと困難のようです。
さらに、いいかえるなら――
“モテない理由”がわかりづらい、ということは――
“モテる理由”がわかりづらい、ということより――
はるかに珍しい――
ということです。
要するに、
――モテない理由はモテる理由よりわかりやすい。
ということですね。