どんな環境にも一長一短があって――
自分にとって完璧な環境などは、決して存在しないものですが――
それなのに――
あるいは――
それゆえに――
過去に自分が身をおいていた環境については、利点ばかりが思い出され――
今の自分が身をおいている環境については、欠点ばかりが意識される――
ということが、よくあります。
本当は――
過去の環境にも欠点はあり――
今の環境にも利点はあるはずですが――
……
……
要は、
――過去の環境は美化されやすく、今の環境は享受しにくい。
ということですね。
このように明示的に述べてしまえば――
ちょっと陳腐な言説ですが――
日常に埋没して暮らす時には――
それなりに意義のある警句と思います。