皆が嫌がる仕事を積極的に引き受け、
――私は、この仕事が大好きで、いつも誇りをもって取り組んでいる。
と、いい続けている人が――
陰で、
――死にたい。
と、こぼし続けている現実がある時に――
(やっぱり、その人も、口では「大好きで……」とか「誇りをもって……」といっていても、実際には、その「仕事」のことが嫌で、いつも辞めたがっている)
と考えてよいのかどうか――
僕は、ちょっと慎重にならなくてはならないと思っています。
本当に、「この仕事が大好きで、いつも誇りをもって取り組んでいる」という言葉にウソはないのに、「死にたい」と思い続けている可能性が――
どうしても排除できないからです。
よく、
――心の闇
などといいますが――
この「闇」は――
あくまでも闇なのであって――
本当のところは――
誰にも、何にも、みえていないのですよ、当の本人にも、周囲の人たちにも――だって、闇なのですから――
もし、誰かの「心の闇」に本気で向き合うのなら、
――誰にも、何にも、みえていない。
ということを――
十分に覚悟しておく必要があります。