――人生は夢に満ちている。
という話を――
ときどき耳にしますが――
……
……
実際は――
違いますよね。
満ちているのは、“不確定要素”であって、“夢”ではありません。
――夢
は、人生の不確定要素の正の部分であり――
その不確定要素の負の部分は、
――闇
です。
実際、「人生は夢で満ちている」という話と同じくらいの頻度で、
――人生は一寸先が闇である。
という話も耳にします。
……
……
思うに――
どちらか一方を強調しすぎてはいけないのです。
人生は不確定要素に満ちていて――
その不確定要素には、正の部分と負の部分とがある――
人生を語るなら――
それら両方の部分を等しく強調するのがよいのです。
――人生は闇に夢が散らばったものである。
と――
僕なら、そう語ります。