組織における人事の鉄則に、
――徳には官を、功には賞を。
というものがあります。
――人徳のある者には役職で報い、功績のある者には金銭で報いるのがよい。
という意味です。
裏を返すと、
――功績の有る無しだけで人事を行うと、組織は立ち行かない。
という警句でもあります。
功績があって人徳のない者が組織のリーダーになると――
その組織は、必ずや瓦解します。
多くのフォローワーたちが、背いたり去ったりするからです。
それゆえに、「徳には官を、功には賞を」の文言は――
今も、人事の鉄則として、多くの組織で受け継がれているのですが――
この鉄則を貫き通していくと――
いつしか、
――組織のリーダーには、人徳はあっても功績はない。
ということになりますよね。
これって――
率直にいって、
――カッコ悪い。
ですよね(笑
……
……
が――
たぶん、それでよいのです。
……
……
リーダーとは――
本来――
カッコ悪いくらいが丁度よいのです。
少なくとも――
過去の輝かしい功績で後光が差しているようなリーダーは――
むしろ、組織を瓦解させる危険性に満ちているということを――
僕らは、忘れないほうがよいでしょう。