マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

善か否かではなく、悪か否か

 世の中にとって本当に悪いことをしている人は――
 実は、自分は善いことをしていると信じ込んでいるものだ――
 という話があります。

 たしかに――
 それは、そうかもしれないと思うのですが――

 では――

 その反対は――
 あるでしょうか。

 ……

 ……

 つまり――

 世の中にとって本当に善いことをしている人は――
 実は、自分は悪いことをしていると信じ込んでいるものだ――
 と――

 ……

 ……

 これは――
 ちょっと、なさそうですね。

 悪いことをしていると信じ込んでいるのに――
 それを実行に移しているのですから――

 その悪事は自己完結型ではあって――
 誰にも迷惑をかけていない可能性はありますが――

 でも――
 悪事は悪事です。

 誰にも迷惑をかけていないというのは――
 結果論にすぎません。

 ……

 ……

 善悪の判断は――

 善か否かが大切なのではなくて――
 悪か否かが大切なのだ――
 ということです。