マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

たとえ非正義や不誠意を感じても

 歴史をみると、

 ――平和は力によってのみ達成される。

 という命題は――
 残念ながら――
 否定のしようがないでしょう。

 この場合の「力」とは、

 ――武力

 です。

 具体的には、軍隊の能力や武器の性能のことですね。

 この「平和の達成には武力が必要」という考え方は――
 武力の全肯定といえます。

 よって――
 武力の持つ負の側面まで強制的に肯定させられるという意味で――
 この命題は、かなり残念なのですが――

 それでも――
 仕方がない――

 その残念さは、「平和は力によってのみ達成される」という命題を引っくり返すほどに強烈ではありません。

 よって――
 平和を維持するということは――
 その平和を達成させた武力を受容することであり――
 その武力の所有者の正義や誠意に絶対的な価値を見出すことです。

 たとえ、その“正義”や“誠意”に、あきらかな非正義や不誠意が感じられたとしても――
 平和を維持するには、黙って目をつぶっていくしかない――

 そういう覚悟が――
 平和を維持することには必須なのです――大変に残念ながら――