マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「当たり前」か「みっともない」か

 いつも控えめで慎ましいと評判の人が――
 3年、5年、10年と経つうちに――
 しだいに驕り高ぶって振る舞うようになり――
 評判はガタ落ちした――
 という話を聞きました。

(あんなに評判が良かったのに、なんで?)
 と思って――
 ちょっと調べてみたところ――

 その人が、控えめで慎ましく振る舞っていたのは、あくまで年長者や先輩に対して、であり――
 年少者や後輩に対しては、当初から、偉そうに物をいうなどしていたそうです。

 つまり――
 その人は――
 3年、5年、10年の年月のうちに、しだいに性格が驕慢に変わっていったのではなくて――
 単に、自分にとっての年長者や先輩が減って、年少者や後輩が増えただけ、なのですね。

 この事実をどうみるか――

 ……

 ……

 ――当たり前

 とみるか、

 ――みっともない

 とみるか――

 ……

 ……

 それは――
 たぶん――

 自分自身の社会観や人生観に依るのでしょう。