マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「批判」の2つの意味

 ――あなたは人の話を批判的にききますか。

 と訊かれて、

 ――はい。

 と答えたところ――
 露骨に嫌な顔をされたことがあります。

 10年くらい前のことです。

 ……

 ……

 まあ――

 無理からぬことですね(笑

 ……

 ……

 ――批判

 というのは――
 元々は、

 ――物事を検討し、批評したり判定したりすること

 という意味ですが――
 別の意味もあって――
 それは、

 ――誤解や欠点を指摘し、正すように主張すること

 という意味です。

 もちろん――
 僕が「人の話を批判的にきくか」と訊かれて「きく」と答えたのは――
 その「批判」を、「物事を検討し、批評したり判定したりすること」の意味で理解したからであり――
 露骨に嫌な顔をした人は――
 その「批判」を、「誤解や欠点を指摘し、正すように主張すること」の意味で理解したからです。

 ……

 ……

 これら2つの意味が――
 なぜ、「批判」にはあるのか――

 ……

 ……

 おそらく、

 ――人は、自分に向けられた負の批判に弱いから

 です。

 負の批判のことが気になって気になって仕方がない――

 しかも、いつまで経ってもクヨクヨと覚えている――
 正の批判のことは、すぐに忘れてしまうというのに――

 ……

 ……

 本来、「批判」には――
 正のものと負のものとがあったのです。

 が――
 負の批判ばかりが人々に意識されるものだから――
 しばしば、正の批判が忘れられるようになった――

 そういうことであろうと思います。

 ……

 ……

 忘れるのなら――
 徹底的に忘れましょうよ。

 辞書を書きかえるくらいに――(苦笑