マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

日本語の主語や目的語が明示できない?

 ――最近の中学生や高校生は、主語や目的語が明示できない。

 と嘆いている人がいて――

(そりゃあ、日本語で生まれ育ってるんだもの……。英語の主語や目的語がわからなくたって、そんなに不思議はないでしょう)
 と思って――
 その人の見解をよく確かめたところ――

 なんと――

 日本語のことをいっていました。

 ……

 ……

 僕は、

 ――日本語は、主に主語、述語、修飾語の3語から構成されている。

 と理解しておりましたので――

(この人、日本語のことをよく知らないの? そもそも、日本語に目的語はないはずだし……)
 と思って――
 念のためにネット検索で確認してみたところ――

 ――いわゆる国語教育で採用されている日本語の文法体系には、目的語は存在しない。

 ということがわかりました。

 つまり――
 それ以外の文法体系では、日本語にも目的語があるのだそうです。

(知らなかった……!)
 と――
 思わず背筋を伸ばしました(笑

 ……

 ……

 とはいえ――

 少なくとも、日本の学校の国語教育では、日本語には目的語がないことになっているのですから――
 中学生・高校生が日本語の目的語を明示できなくても、不思議はないでしょう。

 もちろん――
 主語が明示できないのは、ちょっと問題なのですが――

 日本語では、しばしば主語が省略されますから――
 致し方のないところです。

 省略されている言葉を明示するには――
 それなりの見識が必要です。

 よって、

 ――最近の中学生や高校生は、主語や目的語が明示できない。

 といって嘆くのは大げさです。

 ……

 ……

 ただ――

 述語や修飾語が明示できないというのであれば――
 たしかに、問題かもしれませんね。

 ……

 ……

 もちろん、「述語」を「術語」と変換ミスするのも、問題です――僕は、よくやりますけれど……(笑