――プロフェッショナル
と日本語でいわれると――
ときに強い違和感を覚えてしまうのは――
きのうの『道草日記』で述べた通りですが――
不思議なことに、
――professional
と英語でいわれると――
(まあ、そうか)
と納得できることがあります。
もちろん――
日本語の「プロフェッショナル」が文脈によって様々な意味をもちうるように――
英語の「professional」にも幾つか意味はあって――
いわゆる「格別に高邁かつ崇高に」といったニュアンスが出てくるのは、
――engaged in a profession
という意味での「professional」でしょう。
「engaged」は「携わっている」、「profession」は「学識に基づいた特別な教育を必要とする職業」といった意味です。
具体的には、医師とか弁護士とかいった特殊な職業が念頭に置かれます。
ここから派生して、
――高度な教育や訓練を受けていて、かつ豊富な経験があり、そこから培われた深い洞察に基づいて仕事に臨んでいる。
といった意味が生じるのは――
まあ、自然な成り行きかと思います。
少なくとも、そのような意味で――
英語の「professional」が用いられている例は――
ときどきみかけます。
一方――
日本語の「プロフェッショナル」が用いられている例は――
ほとんどみかけません。
某公共放送の人気番組の題名くらいではないでしょうか。
なので――
日本語の「プロフェッショナル」には――
ちょっと気をつけたほうがよいと思うのです。
軽い気持ちで日常会話にも使われている「プロ」という言葉と――
そんなには違わないでしょう。
今日、日本語を使っている人の多くは、「プロフェッショナル」に大きな期待は寄せていないように――
僕には感じられます。