マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“適任の人”を見抜くのは不可能

 役職に見合った力量でないことを、

 ――力不足

 といい――
 力量に見合った役職でないことを、

 ――役不足

 といいますね。

 一般に――

 力不足の人は――
 自分の力不足を覆い隠すことは、とうていできません。

 が――
 役不足の人は――
 自分の役不足をきれいに覆い隠すことができます。

 その気になれば――
 自分の力量があり余っていることを周囲に感じさせないように――
 十分に配慮できるのですね。

 よって――

 力不足ではなく、かつ役不足でもない人を――つまり、適任の人を――それと確実に見抜くのは――
 原理的に不可能といってよいでしょう。

 どんなに“適任の人”にみえても――

 実際には、“役不足の人”である可能性が――
 決して否定できないからです。