マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

カバーがヒットすると

 いわゆる歌謡曲のヒット・ナンバーが――
 発表から何年か経った後に、別の歌手にカバーされて――
 それが、それなりにヒットする、ということが――

 少なからず、ありますね。

 歌謡曲のファンからすれば――
 まことに結構なことです。

 カバーもヒットするということは――
 歌謡曲が芸術の諸分野の一翼を担っている証左である、と――
 僕は思います。

 芸術を芸術ならしむる必要条件は、

 ――個別性の中の普遍性

 である、と――
 僕は考えております。

 よって――
 ヒット・ナンバーがカバーされ、再びヒットするということは――
 歌謡曲が芸術の必要条件を十分に備えているらしいことになります。

 が――

 ちょっと気になることがあります。

 ……

 ……

 カバーがヒットすると――

 なぜか――
 必ずといってよいほどに、

 ――このカバーは、オリジナルの良さを壊している。

 とか、

 ――オリジナルのファンは、あのカバーを許せない。

 とかいったネガティブな感想を述べる人が――
 出てくるのですね。

 ……

 ……

 なぜなのでしょうか。

 ……

 ……

 よくわかりません。

 自分のお気に入りのオリジナルが否定されたような気分に――
 なるからなのか――

 ……

 ……

 カバーは何も否定しないのですがね。

 学術の反証論文ではないのですから――