――夫婦
と一言でいっても――
そのあり方は色々です。
きのうの『道草日記』で、
――夫婦関係論では“内と外との混在”が鍵を握る。
というようなことを述べましたが――
要するに、
――配偶者は“内の人”でも“外の人”でもない“何か”である。
ということです。
もう少し噛み砕いていうと――
夫婦のあり方を一つひとつ確認していくと、
――相手が、ほとんど“内の人”のようになっている場合があれば、ほとんど“外の人”のようになっている場合もある。
ということです。
当然ながら――
互いを、
――ほとんど“内の人”
とみなしている夫婦と、
――ほとんど“外の人”
とみなしている夫婦とでは――
その夫婦関係に見出される性質や特徴は――
かなり違ってきます。
ほとんど“内の人”のようになっているのなら――
その配偶者は、親や兄弟姉妹に似ている“何か”ですし――
ほとんど“外の人”のようになっているのなら――
その配偶者は、恋人や友人・知人に似ている“何か”です。
えらい違いです。
にもかかわらず――
(それらを一緒くたにしている夫婦関係論が、やけに多いなあ)
と感じます。
……
……
夫婦関係論に一般性はなじみません。
個々の夫婦関係に適用させうる人間関係論が――
各々に指摘できるだけです。