マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

失恋や得恋から学ぶのではなく

 ――失恋

 という言葉がありますね。
 意味は、どなたもご存じかと思います。

 ――誰かに対する自分の恋愛感情が受け入れられないこと

 です。

 これに対し、

 ――得恋(とくれん)

 という言葉があります。

 意味は、「失恋」の反対――
 つまり、

 ――誰かに対する自分の恋愛感情が受け入れられること

 なのですが――
 この言葉を知っている人は、そう多くはないようです。

 ――そんな言葉があったの?

 と驚かれる方が少なくありません。

 ……

 ……

 きのうの『道草日記』で、

 ――恋には、“する恋”と“される恋”とがあって、まず学ぶべきは“される恋”である。

 と述べました。

 失恋も得恋も――
 “する恋”の行く末です。

 よって、まず学ぶべきは、失恋や得恋のことではないのですね。

 まず学ぶべきは、“される恋”――
 つまり、

 ――失恋をさせること

 であり、

 ――得恋をさせること

 です。

 やや詳しくいえば、

 ――自分に対する誰かの恋愛感情を受け入れないこと

 であり、

 ――自分に対する誰かの恋愛感情を受け入れること

 です。

 恋を学ぶには――
 この辺りから始めるのが穏当であろう、と――
 僕は思っています。