人間の体は、
――袋
である、と――
きのうの『道草日記』で述べました。
きょうは――
人間の心について――
……
……
人間の心は、
――網
です。
言葉という“働き”によって繋がっています。
網は――
網の結び目が1つだけあっても、網とはならないように――
人間の心は――
たった1つだけあっても、心とはなりません。
たとえ、どこかに心らしきものが生まれても――
それが、いかなる言葉の影響も受けなければ――
決して心になることはないでしょう。
言葉という“働き”で繋がるとは――
そういう意味です。
また――
心の存在は、ただ心によってのみ、確認されえます。
ある存在が心であるかどうかは――
心でない存在には、決して確認しえないのです。
心の網は――
別名、
――社会
といいます。
心と社会とは――
この意味で、ほぼ同義です。
少なくとも――
厳密な区別は容易ではありません。