マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「天然」と「自然」と――「天然」の「天」の意味

 ――自然

 と似ている言葉に、

 ――天然

 がありますね。

 意味は、

 ――人為が及ばず、自然のままであること

 です。

 そのような意味ですから――

 「天然」と「自然」とは――
 ほぼ同じ意味といってよいのですが――

 では――

 なぜ「天然」という言葉があり――
 今も幅広く使われているのか――

 例えば、

 ――天然ボケ

 といった言い方がありますよね。

(なんで「自然ボケ」ではいけないのか)
 と――

 ……

 ……

 それが――
 僕の疑問でした。

(ちょっと「天」は重すぎるだろう)
 と――
 思ったのです。

 ……

 ……

 ――天

 とは――
 人知を越えた知です。

 しばしば、

 ――東洋的な神

 などと説明されます。

 ただし――
 西洋的な神と違って、人格らしき性質をまといません。

 人格らしき性質をまといませんから――

 例えば――
 人と対話をすることがない――

 人格らしきものがないので――
 対話のしようがないのです。

 ……

 ……

 そのような意味で、

 ――天

 は――
 実質的にも形式的にも――
 人を超越した存在といえます。

 ……

 ……

 そんな「天」が――
 なぜ「自然」とほぼ同じ意味の言葉に含まれているのか――とりわけ、「天然ボケ」の「天然」にまで含まれているのか――

 ……

 ……

 それが気になって――

 きょう――
 ちょっと調べてみたのですが――

 ……

 ……

 どうやら、「天然」の「天」には、

 ――初めから

 とか、

 ――まったく

 とかいった意味があるようです。

 つまり、

 ――天然

 とは、

 ――初めから自然

 とか、

 ――まったくの自然

 とかいった意味なのだそうです。

 ……

 ……

(なるほど……それで「天然ボケ」なのか)
 と思いました。