マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

現実と同様、虚構も切迫している

 現実と虚構との対比について――

 連日――
 『道草日記』で述べてきました。

 ……

 ……

 簡単にいってしまうと、

 ――虚構

 とは、

 ――生物種としてのヒトが「世界」という現実に適応するために、人の心の中で起こる応答の全て――

 です。

 よって――
 現実と虚構と――
 より本質的なのはどちらかと問われれば、

 ――もちろん、現実のほう――

 と答えなければなりませんが――

 その現実に適応するための人の応答こそが虚構ですから、

 ――虚構には、現実に準じる切迫性がある。

 とも説かなければなりません。

 少なくとも――
 人である以上は、そのように結論づける必要があります。

 そうでないと――
 この世界で、人はヒトとして生きていけないはずです。

 よって――
 僕が――
 例えば、

 ――国家は虚構である。

 と、いうときに――
 その「虚構」の意味するところは、

 ――人が現実に適応するための応答

 です。

 一方、「現実」の意味するところは――
 多岐にわたります。

 ――生きるか死ぬかの瀬戸際の危機

 であったり、

 ――退屈を苦痛に感じるほどの平静

 であったり――

 ……

 ……

 あらゆる現実に共通するのは、

 ――ヒトないし人を取り巻く状況であり、その状況で目立って起こる事象である。

 という点です。