多肢選択式の問題の限界や弊害について――
きのう・おとといの『道草日記』で述べました。
では――
それに代わる問題として――
何があるのか――
……
……
いわゆる空欄補充式の問題は、どうか――
例えば、以下のような問題ですね。
問題
以下の文中の空欄に適切な言葉を書き込め。
ディープ・ラーニングは( )学習の一種であり、「( )学習」ともいわれる。
……
……
もちろん――
最初の空欄には、
――機械
が入り――
次の空欄には、
――深層
が入ります。
……
……
こうした問題は――
言葉を想起し、空欄に書き込むという意味では――
少なくとも多肢選択式よりは“行”を必要とします。
が――
本質的には、多肢選択式と同じでしょう――“知”しか問うていない――
……
……
では――
いわゆる文章論述式の問題は、どうでしょうか。
例えば、以下のような問題ですね。
問題
ディープ・ラーニングが自動運転技術で決定的な役割を果たしていると考えられる理由を述べよ。
……
……
解答例としては、
――自動運転技術では、自動車が機械学習によって交通標識を正しく認識したり、障害物や歩行者、他の自動車などを正しく認識したりすることが必要であり、そのような認識を実用に耐えうるレベルで初めて実現しえた機械学習がディープ・ラーニングであるため――
となります。
……
……
こうした問題は――
多肢選択式や空欄補充式よりは多くの“行”を伴います。
が――
その“行”が、
――文章技術
あるいは、
――文芸
に偏っていることは難点です。
1つの芸に偏った“行”は――
知行合一のピラミッド型、
知
行 行
行 行 行
行 行 行 行
行 行 行 行 行
を理想とする考え方に立てば――
かなり不安定でしょう。
たぶん――
以下のような感じです。
知
行
行
行
行
……
……
では――
どうすればよいか――
……
……
実は――
僕は、
――議論参加式
あるいは、
――企画関与式
がよいと思っています。
……
……
続きは、あす――