世界保健機関(World Heath Organization)が――
いわゆる新型コロナ・ウイルスの世界的な大流行の兆しを、
――パンデミック(pandemic)
と認めましたね。
きのう付のことのようです。
――パンデミック
とは――
簡単にいってしまえば、
――感染症の世界的な大流行
のことです。
現時点では――
中国やイタリア、イラン、韓国などの4か国を中心に大流行の兆しがみられているだけで――
まだ、
――世界的な大流行
と断言できるような状況ではありません。
が――
世界保健機関が、
――パンデミック
と認めた、ということは――
少なくとも世界保健機関は、今後、数か月のうちに、前述の4か国に限らず、世界各国で大流行が起こると予測している――
ということを意味します。
これから――
日本も含め、世界各国で――
本格的な大流行が起こる――
ということです。
きょうまでに報道されている範囲で、感染症に関する医療政策の専門家らの見解を総合すると――
大流行の災禍を少しでも減弱させるには、
――感染者数のピークを少しでも遅らせる。
ということに尽きるようです。
例えば――
感染者数のピークを来週に迎えるかもしれないところを、来月に遅らせる――
そうすることで、感染者数のピークの高さが目減りし、かつ、感染者数の総和も少なく抑えられる――
そういう予測が、コンピュータ・シミュレーションの結果から、導けるのだそうです。
……
……
今回の新型コロナ・ウイルスに際し――
日本国政府が採った方針は、賛否両論です。
僕は――
どちらかというと、
――賛
の方に与しています。
もちろん――
今回の日本国政府の方針は、決して100点満点ではなかったと思います。
が――
日本国政府は、わりと早い段階から、中国国内――とりわけ、発生源とみなされた武漢市内――における大流行の実態をみて、重症の患者だけでなく、むしろ、軽症の患者が新たな患者をより多く生み出している、との現実を想定し、
――もはやパンデミックは避けられない。
と、覚悟を決めていたような節がありました。
パンデミックが避けられない以上、やることは1つです。
感染者数のピークを遅らせる――
この方針は、ある意味では、
――感染者数のピークを作らせないことは諦める。
ということですから――
少なくと、一般的な感覚としては、冷酷な判断でした。
が――
武漢市内での大流行の実態をみる限り――
そのような判断を下さざるを得ない現実があり――
その過酷な現実を、やむを得ず、受け入れた――
ということなのであろうと、僕は思います。
きょうになって――
日本国政府は、世界保健機関が「パンデミック」と認めたことを受け、
――これまでの方針を変える必要はない。
といった主旨のコメントを出したそうです。
(それは、そうだろうなぁ)
と思いました。