マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

入学試験が抱える問題点の1つ

 ――本1冊分以上を読み込んでいく入学試験

 について――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 

 ――本1冊分以上

 というのは、あくまでも全教科・全科目を含めてのことであり――

 単独の教科・科目のことではありません。

 

 単独の教科・科目で本1冊分以上の入学試験というのは――

 中学や高校の入学試験は当然のことながら、大学の入学試験であっても――

 さすがに無理があると思います。

 

 ……

 

 ……

 

 入学試験が抱える問題点の1つは、

 ――試験時間に制限をかけざるをえないこと

 です。

 

 とりわけ、

 ――教わり育とう!

 の思いに溢れている志願者を選び出す際には、

 ――短時間で正確に!

 という基準は不適切です。

 

 この基準をいくら当てはめたところで、

 ――教わり育とう!

 の思いに溢れている志願者を選び出すには至らないでしょう――事務処理能力の高い志願者を選び出すだけです。

 

 本当に、

 ――教わり育とう!

 の思いに溢れている志願者を選び出すのなら――

 試験時間は無制限にするのが理想です。

 

 5時間でも6時間でも夢中になって問題に取り組める志願者ほど、

 ――教わり育とう!

 の思いに溢れているといってよいでしょう。

 

 ところが――

 現実の入学試験では、試験時間を無制限にするわけにはいきません。

 

 入学試験を公平に行うには、試験時間に制限を設け――

 その時間内で全ての志願者が平等に問題に取り組めるようでなければなりません。

 

 5時間とか6時間とかいう試験時間は――

 そうした公平性や平等性を損ないかねません。

 

 たしかに――

 5時間や6時間、飲まず食わずで、トイレにも行かずに、夢中になって問題に取り組める志願者も一部にはいるでしょうが――

 そのように取り組めない志願者も相当数いるはずです。

 

 そのような志願者にも5時間や6時間、飲まず食わずにさせたり、トイレに行かせなかったりすることは――

 おそらく、人道に反します。

 

 よって――

 試験時間に制限をかけざるをえない――

 

 おそらく――

 3時間くらいが限度でしょう。

 実際には2時間半という例が多いようです。

 

 志願者が、飲まず食わずで、トイレにも行かないで済む時間というのは――

 そんなに長くはないのです。