マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“戦争の素晴らしい終わらせ方”を少しでも考えていたか

 ――戦争は、始めるのは簡単だが、終わらせるのが難しい。

 と、よくいわれます。

 

 まったく、その通りです。

 

 戦争を始めるのは、いかなる凡人にも、簡単にできてしまう――

 

 が――

 戦争を終わらせるのは、卓説をした賢人でも大変に苦労をします。

 

 理由は簡単です。

 

 人が殺されるからです。

 

 殺された人の家族や親族、友人や知人は――

 殺した相手側のことを絶対に許しません。

 

 その相手側のことを終生、憎み、滅ぼそうとする――

 

 誰か1人でも殺されたなら――

 その瞬間に、戦争を簡単に終わらせることはできなくなるのです。

 

 裏を返すと――

 戦争の簡単な終わらせ方というのが1つだけあるのです。

 

 それは、

 ――誰も殺されないうちに終わらせる。

 というやり方です。

 

 誰も殺されないうちであったなら――

 戦争は簡単に終わらせることができるでしょう。

 

 それこそ、

 ――戦争の素晴らしい終わらせ方

 です。

 

 ……

 

 ……

 

 2022年2月24日に始まったロシア政府によるウクライナ侵攻は――

 報道によると――

 血みどろの様相を呈しています。

 

 もはや、

 ――戦争の素晴らしい終わらせ方

 などは望むべくもありません。

 

 この状況を――

 ロシア政府の首脳部は、どのようにみているのでしょう。

 

 ウクライナへ侵攻をしていったのはロシア政府の軍です。

 

 ロシア政府が戦争を始めたといってよいでしょう。

 

 もちろん、ロシア政府は、

 ――自分たちは、ウクライナ政府やその支援国の政府に手を出すように仕向けられたのだ。

 と主張をすると思いますが――

 報道によれば――

 先に手を出したのがロシア政府の軍であることは、ほとんど否定のしようがありません。

 

 つまり、戦争を始めたのはロシア政府の首脳部です。

 

 ロシア政府の首脳部は、

 ――戦争の素晴らしい終わらせ方

 を少しでも考えていたでしょうか。

 

 あるいは、

 ――戦争は、始めるのは簡単だが、終わらせるのが難しい。

 との指摘をちゃんと念頭に置いていたでしょうか。

 

 その答えは――

 ロシア政府のウクライナ侵攻の終わらせ方をみていれば、自然とわかります。