マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

10 才のころのぼくは、どうしようとしていたのか

 みなさんは――

 これからの 10 年間で――

 例えば、

 ――体の動かし方

 や、

 ――外国語の使い方

 や、

 ――物事の創(つく)り方

 や、

 ――人の心の捉(とら)え方

 や、

 ――未知の物事の見つけ方

 をどうするか――

 あるいは――

 これら5つの暗黙知(あんもくち)以外にも、どれを手に入れようとして、どれを手に入れようとしないのか――

 その決断が、とても大切になってくる――

 と、きのう、のべました。

 

 さて――

 

 みなさんは、どうしますか。

 

 ……

 

 ……

 

 いきなり、

 ――どうしますか。

 と、きかれても――

 返事に困(こま)ってしまうでしょう。

 

 なので――

 まずは、ぼく自身の話をしようと思います。

 

 10 才のころのぼくは、どうしようとしていたのか――

 

 ……

 

 ……

 

 10 才のころのぼくは、

 ――未知の物事の見つけ方

 を手に入れたいと思っていました。

 

 とくに、

 (物理か歴史(れきし)の学者になりたい)

 と思っていました。

 

 物理や歴史が好きであったからです。

 

 いいかえると――

 ほかの暗黙知については――

 とくに手に入れたいとは思っていませんでした。

 

 ――体の動かし方

 については、

 (どうでもいい!)

 と思っていました。

 

 10 才のころのぼくは、体を動かすのが嫌(きら)いであったのです。

 

 なぜ嫌いであったかといえば――

 うまく体を動かせなかったからです。

 

 10 才のころのぼくは、体を動かすのが苦手でした。

 

 代わりに得意(とくい)であったのが――

 物理や歴史の勉強でした。

 

 だから――

 物理や歴史は、すぐに好きになりました。

 

 そして――

 大人になったら、物理や歴史のことで、未知の物事を見つけ出す仕事がしてみたいと思うようになりました。

 

 そう思うようになることに、どんな意味があるのか――

 あまり深くは考えていませんでした。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』