――どうしても好きになれないことは、好きにならないままが、よい。
と、きのう、のべました。
いちばん大切なことは、
――どうしても好きになれない。
という気持ちを悪く捉(とら)えないようにする――
ということです。
何かについて、
――どうしても好きになれない。
という気持ちがあることに気づいたら――
それは、あなたの心が成長をするタイミングにある――
ということです。
そういうときは――
その、
――どうしても好きになれない。
と思うことから、はなれてみて下さい。
たとえ、それが勉強であったとしても、かまいません。
はなれてみましょう。
どうしても好きになれないことは、ムリに好きになることはないのです。
そこでムリをしていたら――
あなたの心が病気になってしまうかもしれない――
それよりも――
まずは、自分にとって、どうしても好きになれないことが何なのかを、しっかりと見きわめて――
そのことから、いったん、はなれてみることです。
そして――
他のことへ関心を向けてみる――
もし、勉強が、
――どうしても好きになれない。
というのなら――
勉強から、はなれてみる――
そして――
勉強以外のこと――例えば、スポーツとか音楽とかデザインとか――へ関心を向けてみる――
その結果――
例えば、スポーツへ関心が向かうのなら――
今度は――
スポーツをとことん好きになってみようと努力をすることです。
どうしたら、スポーツをとことん好きになれるのか、いろいろと自分なりに調べてみる――
そして、その準備(じゅんび)を始めたらよい――
その“準備の始まり”こそが――
あなたの、
――心の成長
であることは、7月23日に、のべた通りです。
その結果――
もし、スポーツも、やはり、
――どうしても好きになれない。
というのなら――
今度は――
スポーツ以外のことへ関心を向けたらよい――
例えば――
音楽は、どうか――
デザインは、どうか――
音楽やデザインをとことん好きになるには、どうしたらよいのか、いろいろと自分なりに調べてみて――
その準備を始めてみる――
こんなことをくりかえしているうちに――
もしかしたら――
なぜか勉強へ関心が向かうかもしれない――
――ええ? なんで、また勉強へ?
と思いますか。
――そんなこと、ふつう、ありえないでしょう。
と――
……
……
が――
そんなふうに、人の心は、できています。
わりと、いいかげんなのです。
『10 歳の頃の貴方へ――』