マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

国語や英語だけでなく、算数・数学も学ぶ意味――

 脳(のう)にとって――

 算数・数学は、

 ――窓

 であり――

 国語や英語などの言語は、

 ――照明

 である――

 と、きのう、のべました。

 

 そして、

 ――窓

 は、

 ――家の外の光

 で照らすのに対し、

 ――照明

 は、

 ――家の中の光

 で照らす点が大きく違(ちが)っている――

 とも、のべました。

 

 窓をのぞきこめば、家の外の様子がわかります。

 

 が――

 照明をのぞきこんでも、家の外の様子はわかりません。

 

 窓も照明も――

 どちらも家の中を明るく照らしてはくれますが――

 家の外の様子は、窓をのぞきこむことでしか、わからないのです。

 

 ここに――

 国語や英語だけでなく、算数・数学も学ぶ意味があります。

 

 人は――

 算数・数学を学ぶことで――

 世界の仕組みを知ることができるのです。

 

 世界の仕組みだけではありません。

 さまざまなことの仕組みを知ることができます。

 

 おそらく――

 脳の働きの仕組みをも知ることができるでしょう。

 

 が――

 いくら国語や英語を学んでも――

 人は、世界の仕組みを知ることはできないのです。

 

 世界が、どんなふうに作られているのか――

 世界は、どんなルールに従がって動いているのか――

 そういうことは、ちっともわかりません。

 

 世界の仕組みではなくて――

 世界の様子なら、知ることができます。

 

 世界の様子を知り――

 知ったことをもとに、自分が何を感じ、何を考えたのか――

 そういうことなら、よくわかります。

 

 あるいは――

 脳の働きの仕組みではなくて――

 脳の働きの様子なら、知ることができます。

 

 脳の働きの様子というのは――

 つまり、

 ――心の内のこと

 です。

 

 あなた自身の心によって――

 あなたが何を感じ、何を考えたのか――

 

 言語で、わかるのは――

 結局は、自分自身の、

 ――心の内のこと

 だけなのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』