マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

その直観に確かな実感が伴うか――

 ――精神

 は、

 ――散逸構造の性質

 の一角を占める――

 と、いえる。

 

 が――

 一つ、注意をせねばならぬ。

 

 ここでいう「精神」は――

 自然界に存在をしている精神の、殆ど全てを指しているが――

 1つだけ、指しているかどうかが怪しい精神がある。

 

 どんな精神か。

 

 ……

 

 ……

 

 自分自身の精神である。

 

 例えば――

 あなたの身体に宿っていると思われる精神――

 あなた自身の精神――

 である。

 

 自分自身の精神を指して、

 ――“散逸構造の性質”の1つに過ぎぬ。

 と信じられる者が――

 いったい、どれくらい、いよう。

 

 むろん――

 そのように思い込むことなら――

 できる。

 

 その直観に確かな実感が伴うか否か――

 である。

 

 ……

 

 ……

 

 自分自身以外の精神に――

 散逸構造との関連を見出すことは――

 比較的、容易である。

 

 さしあたり、

 ――身体は精神を宿すことで散逸構造としての安定性を増す。

 と信じることは――

 さほど難しくない。

 

 が――

 

 自分自身の精神に――

 散逸構造との関連を見出すことなど――

 できるのか。

 

 殆ど不可能ではないか。

 

 ……

 

 ……

 

 例えば――

 

 ――自分自身の精神

 に、あえて構造のようなものを見出すなら――

 それは、

 ――自我が世界をみている。

 という構図――

 より精確には、

 ――自我が自己を含む対象の全てをみている。

 という構図――

 であろう。

 

 このような構図に、何か散逸構造との関連を見出すことは可能なのか。

 

 そして――

 その見出しに、確かな実感は伴っているのか。

 

 ……

 

 ……

 

 (伴っていない)

 

 そう思えてならぬ。

 

 『随に――』