――現代医療は高度に発達し――
などと、よくいわれますが――
(そんなのは嘘だ)
と思っております。
たまたま高度に発達したところだけをみているから、そう思えるのであって――
人体の仕組みには、まだ、わかっていないことが多いのです。
だから、不調の原因がわからないのは当然といえます。
仮に、人体の仕組みが100%わかったとしても――
不調の原因を毎回、正確に突き止めるのは至難の業でしょう。
*
昨日から、車が不調なのです。
エンジンが暖まっていないうちに走り出すと、急にストップしたりします。
昨日、近所のガソリン・スタンドで自動変速機の一部を弄ってもらったので、それが原因かと思って、もう一度もっていきました。
同じ整備士の人がみてくれましたが、
「あれで、おかしくなるはずはないのですが――ちょっと、よくわかりません」
とのこと――
誠実に対応して下さったので、とくに腹が立つこともなく――
それならばと、ディーラーさんにもっていき、去年、車検を担当して頂いた方にもみてもらったところ、やはり――
「ちょっと、よくわかりません」
とのこと――
この方は、去年、エンジンの頑固な不調を直してくれた人なので、腕は確かだと思います。
自動車は人間が一から作り上げた物です。
詳細な設計図をもっています。
だから、不調の原因など、すぐに突き止められるだろうと思っていたのですが――
そうはいかないんですね。
自動車でさえ、こうなのですから――
人体の不調の原因が容易にわからないのは、当然のことといえます。
人体の仕組みが自動車の仕組みよりもわかっていないのは明らかなのですから――