最近、オレンジ・ジュースに凝っている。
果汁100%のヤツだ。
ほぼ毎日、飲むようになってから、半年は経つように思う。
昔はオレンジ・ジュースが苦手だった。
口にふくむと、
(うわ~酸っぺ~!)
と顔をしかめていた。
オレンジ・ジュースとアップル・ジュースとが並んでいたら、迷わず、アップル・ジュースを手に取った。
それが――
今では正反対である。
アップル・ジュースなどには目もくれぬ。
迷わず、オレンジ・ジュースを手に取っている。
(あの酸っぱさがいいんだよね~)
などと、いっている。
先日などは、わざわざコーヒー店に入ったのに、ついオレンジ・ジュースを注文しそうになった。
さすがに、やめたけれど――
オレンジ・ジュースを飲むようになってから――
何となく体の調子がよい。ビタミンCのお陰だと信じている。
手元の栄養学の入門書によれば――
ビタミンCには抗酸化作用がある。酸化作用は体を傷付け、がんや動脈硬化などをもたらすが、ビタミンCが、それらを予防してくれるというわけだ。
他にも、傷口の治癒を促したり、肝臓の解毒作用を強化したり、鉄の吸収を良くして造血機能を高めたり、副腎に作用して抗ストレス作用をもたらしたりするという。
が、医学研究の現場は甘くない。
これらの効能は、人間が動物実験の結果を組み立てて捻り出した見方であり、一つひとつの効能を人間の体を用いて詳細に確認したわけではない。
だいたい、どうやって確認するというのだ。
人体実験ができたとしても、結果の数値化や記号化には常に疑問がつきまとう。
とはいえ、積極的に疑う意義も薄いので――
何となく信じることにしている。
医学の曖昧さは上手に活用するのがよい。