勝負の流れというのは、心理の変化です。
例えば、チーム・スポーツなどで――
それまで均衡していたゲームが、何かの拍子で、ふっと、どちらかに傾くことがあります。
その傾きは、素人には、ほとんど無きに等しい程度のものです。
それが、実際にゲームに参加しているプレーヤたちにとっては、大きな傾きに思えるのですね。
味方チームや相手チームのプレーヤたちの心理に、大きく作用します。
そして、ゲームの均衡が、ときに派手に崩れます。
わずかな傾きが、ときに絶壁がごときになってしまう――
チーム・スポーツの観戦は――
突き詰めて考えれば――
集団心理の観察です。