世の中には――
モテる男とモテない男とがいるのではなく――
モテるコツを知っている男と知らない男とがいるだけだ――
と思っております。
あるいは――
モテるコツを実践している男と実践していない男とがいる――
です。
僕は男なので、女性側の事情はわかりませんが――
おそらく、大差はないでしょう。
すなわち――
モテるコツを知り、それを実践している女性と――
そうでない女性とがいるだけである――
ということです。
だから、
――あの人はモテるね。
というのは――
いっても仕方のないことなのです。
どうしてもいいたいのなら、
――モテるコツを知っているみたいだね。
とか、
――モテるコツを実践しているようだね。
となります。
これとは反対に、
――あの人は美男だね。
とか、
――あの人は美女だね。
とかいうのは、「いっても仕方のないこと」ではありません。
少なくとも、「あの人はモテるね」よりは、はるかに意義があるコメントでしょう。
ただし――
この際の「意義」というのは、
――「あの人は美男だね」とコメントを発する側の審美観が垣間みえる。
という意味での意義であって――
「あの人」と名指しされる側の容貌へのコメントとしては、とくに意義はありません。
もし、少しでも意義のあるコメントにしたいのなら――
「美男」とか「美女」とかで片付けてはいけないのです。