菅直人さんは、久々に、
――ギラギラ
している総理大臣ですね。
「ギラギラ」というのは、あまり良い表現ではないかもしれません。
もう少し抑えていうと、
――若いときから総理大臣になりたくて仕方がなかったという印象が強い。
ということです。
誤解のないようにいっておくと――
「ギラギラ」それ自体は、決して悪いことではありません。
世の中には、政権首班の座に着くことでしか成しえないこと、というのがあります。
それを成すために、総理大臣の椅子を掴み取ったのであれば――
それは大変に結構なことです。
が――
もし、総理大臣の椅子が、単なる手段ではなく、唯一の目的であるならば――
つまり、単に、
――天下を取ってやるぞ!
という心意気だけであるならば――
こんなに迷惑な話はありませんね。
菅さんの今日までの政治活動を悪くいっている人たちは――
たぶん、そういった疑念を払拭できないでいるのでしょう。
逆に――
良くいっている人たちは、
――ついに総理大臣の椅子が有効に活用できる人に回ってきた。
と喜んでいるはずです。
はたして、どちらが正しいか――
これから半年くらいの間で、明確にわかってくることでしょう。
ところで――
*
菅さんは、演説は下手ではありませんね。
TVで拝見しているだけでも――
何をおっしゃりたいのか、よく伝わってきます。
それだけで――
有権者としては十分にありがたい総理大臣です。