日本を外からみる経験というのは――
日本での暮らしを心からありがたく思い、心から楽しく思うために必須でしょう。
もちろん――
日本の暮らしに悪いところはイッパイあるけれど――
良いところもイッパイあるわけです。
その良いところをキッチリと認識し、感謝し、享受するには――
一度は日本を飛び出さなければならない――
いえ――
本当は、「飛び出す」でも生ぬるく――
――追い出される。
くらいが、ちょうどよいのです。
国外に自分の意に反して出される、ということです。
出たくて出るのではなく――
真のフロンティアは、国外にあるのではないと感じます。
日常の暮らしから、ちょっとだけ外れたところにある、と――つまり、国内にある、と――
それに気づくには、一度は国外に出される必要があるでしょう。
そこにはフロンティアがないということを――あったとしても、それは現地の人々のフロンティアであって、自分たちのフロンティアではないということを――知る必要があるのです。