マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

慎重になるということは

 おかげさまで――
 あれから何事もなく済みました(笑

 きのうは朝に手荷物の一部を電車の中に忘れたので――
 その後も不注意が続いて、同じ失敗を二度、三度と繰り返すかもしれないと心配していたのですが――
 幸いにも繰り返すことはありませんでした。

 やれやれ――

 ……

 ……

 きのう、常に注意深く振る舞うようにしてみて、気づいたことがあります。
 慎重になることの意味です。

 ――石橋を叩いて渡る。

 といいますね。
 物事に常に慎重にあたる様子を指した言葉です。

 慎重になりすぎる人は、

 ――石橋を叩いても渡らない。

 などといわれます。
 たいていは揶揄の意味がこめられています。

 ――渡らないなら、最初から叩くなよ。

 ということでしょうね。

 石橋を何のために叩くのかといえば――
 渡りたいからでしょう。

「叩く」ということは、本来「どうしても渡りたい」という意志の表れです。

 ひと度、意志を固めたら――
 やはり、渡らなければダメでしょう。

 石橋を叩いてみて、万一それが崩れ落ちかけたとしても――
 最後まで渡ろうと努めるのがよいでしょう――すっかり崩れ落ちたりしないかぎりは――

 その気になれないのなら――
 そもそも最初から叩いてはいけなかったのですよ。

 慎重になるということは、リスクの処理ですね。

 リスクを正しく見積もり、どこまでのリスクなら引き受けるのか――
 その点を熟考することです。