不自由な時間が増えると、不幸せを強く意識するようになります。
不自由な時間を過ごしている間に――
それまでは何とも思ってこなかった些細な不幸せですら、どうにも我慢のならないもののように感じられるのです。
そうした不幸せは、自由な時間を過ごしているときには、たぶん忘れていたのでしょうね。
僕は、人の幸せは自由な時間の長さに比例すると思っています。
が、
――不幸せは不自由な時間を過ごしているときに意識しやすい。
という因子を勘定にいれれば――
「自由な時間の長さに比例する」では済まないかもしれませんね。
ひょっとすると、
――幸せは自由な時間の長さの累乗でみつもられる。
のかもしれません。
例えば――
自由な時間が2倍になれば、10の幸せが100になるというように――
これでいくと――
1の幸せは1のままですし、0.1の幸せは0.01になってしまうのですね。
「1未満の幸せ」が「不幸せ」だと解釈すれば――
とてもスッキリします。