マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

本当に「縦割り」が悪いのか

 仕事というものは、仮に全く同じ仕事量であっても、内容が慣れないものだと、実際の仕事量より多く感じるものです。

 逆に、十分に慣れているものなら、少なく感じる――
 つまり、楽に感じる――

 ですから――
 いわゆる官公庁や大企業などにみられる異動の慣例――2~3年おきに職場が変わる――は、ちょっと過酷すぎるだろうと想像します。

 そこでの仕事量を実際よりもはるかに膨大に感じさせるのではないか、ということです。

 もちろん――
 そのぶん色々な経験が積めるわけですが――

 ……

 ……

 大組織の非効率性や硬直性を指して、よく、

 ――縦割り

 といって非難されますが――
 本当に「縦割り」が悪いのかは、疑問です。

 真に問題なのは「縦割り」の組織構造それ自体ではなくて――
 そうした構造の境界を2~3年おきに跨ぎ続けていく労力のほうではないでしょうか。

 その労力を求められ続けることで、組織の成員が疲弊をしてしまったら――
 組織の働きは自然と非効率的で硬直的なものになってしまうと思うのです。

 反対に――
 組織構造が「縦割り」になっていても――
 個々の成員が、互いに疎通し合い、理解を重ね続け、つねに緊密な連携をとれるくらいに健全ならば――つまり、疲弊をしていなければ――
 組織の働きは自然と効率的で柔軟なものになっていくと思うのです。

 机上の空論かもしれませんがね。