自分の思いが猛っているときは、何も語らないほうがよいようです。
そういうときに、何かを語ろうとすると――
必ずや誤解を生むことでしょう。
思いが猛っているときというのは、視野が狭くなっているものです。
周囲のことがみえなくなっている――
喩えていうならば――
心に嵐が訪れているのです。
嵐ですから、心の中は分厚い風雨にさえぎられ、視界は悪くなっている――
その風雨を避けるべく、自我は心の奥の殻に閉じこもり、そこから外の様子をそっとうかがっている――
そんな感じでしょう。
周囲のことがみえなくなるのは、当然なのです。
何かを語ろうとするときは――
思いの猛りがおさまるのを待ってからがよいでしょう。
心の嵐がおさまって、からりと空が晴れあがるのを待ってから――