マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

せっかくの凄みも

 昨夜から体調がよくなくて――
 けさは自宅で静かに過ごしておりました。

 TVのスイッチを入れてみたら――
 国会中継をやっていたので――
 しばらくみておりました。

 政権が代わり――
 昔の与党の大物議員が、今の与党の少壮閣僚に、甲高い声で詰問している光景には、隔世の感を覚えます。

 国会では、与党には与党としての振る舞い方があり、野党には野党としての振る舞い方があるのでしょう。

 ですから――
 以前は鷹揚に受け答えをしていた年配の政治家が、以前は舌鋒鋭く切り込んでいた若手の政治家にかみつくのは仕方のないこととは思いますが――
 それでも、
(言葉使いには気をつけたらいいのに……)
 とは思います。

 70代の老練な野党議員が、50代の気鋭の閣僚議員に完璧な敬語を用いて対応するとき――
 そこには経歴の凄みが滲むでしょう。

 50代の相手の言動を尊敬語で表し――
 70代の自分の言動を謙譲語で表せば――
 当の相手だけではなく、周囲の議員たちも、おのずと襟を正すに違いないのです。

 それなのに――
 ろくに敬語を使いもせず、自分の顔に、

 ――20も歳下のヒヨっ子が!

 などと書いてしまったら――
 せっかくの凄みも消え入ります。