――ああ、あのとき、失敗したな~。
と思うか、
――あのときは、たしかにベストの選択だった。
と思うか――
その違いだと思うのです。
「失敗したな~」と、しつこく後悔する人は――
その「失敗」となる選択を決断したときの自分を裏切っています。
先人の教えに、
――自分で立てた計画を守らない人は、その計画を立てたときの自分を裏切っている。
というのがあるそうですが――
それになぞらえれば、
――自分で下した決断を後悔する人は、その決断を下したときの自分を裏切っている。
ということですね。
過去の自分を裏切るのは、大変なことですよ。
家族や友人・知人を裏切れば、自分の居場所がなくなります。
では、過去の自分を裏切れば、どうなるか――
おそらく――
自分の心の在り処がなくなるでしょう。
自分の心がどうなっているのか――
今、何を感じ、何を考え、何を欲しているのかが――
それが、まったくわからなくなってしまう――
「自分の心の在り処がなくなる」ということは、そういうです。