きょうはバレンタイン・デーですね。
ひと昔前は、女性が男性にチョコレートなどを贈る日でしたが――
最近では、女性が女性に、あるいは、男性が女性に贈ることも多くなった、とか――
――みんな、すっかりお菓子屋の計略にハマってしまって……。
といった類いの嘆息は、今や定番中の定番といえましょう。
たしかに、製菓業界の販売戦略は否定しがたく、
(うまいことやったな~)
などと皮肉っぽく思うこともあるのですが――
ちょっと気になるのは、販売戦略の妙ではなくて、人々の「物を贈りたい」という情動の強さのほうです。
「情動が強い」ということは、いいかえれば「気持ちが純粋である」ということです。
製菓業界は、この「純粋さ」を的確に見抜いて、バレンタイン・デーの販売戦略を練ったのでしょう。
意識してのことなのか無意識のうちのことなのかは、わかりませんが――
少なくとも――
人々の気持ちの「純粋さ」を基盤として成り立っている販売戦略であることは間違いないと思うのです。