僕は、本棚を整理するのが好きなのですが――
きょうも自分の部屋の本棚を整理しながら――
ふと、
(これって、一種の権威主義だよな~)
と感じました。
本の紙束の重量感や、幾多の背表紙の質感は、十分に人を圧倒しえます。
昔、どなたかの小説で――
子が親の書斎で、本棚に威圧されるシーンの描写を読んだことがありますが――
あれは、現実の世界でも、十分に起こりうるでしょう。
いかめしい書名の陳列は、十分な威圧感を放ちえます。
そういう本棚を整理するのが好きということは――
少なくとも、そうした威圧感を、僕は忌避はしておらず――
ひょっとすると――
むしろ、その威圧感に、おもねってしまっているのかもしれません。
もし、おもねっているのなら――
それは、権威主義にどっぷり浸かっているとみなされても、仕方がないでしょう。
すべての書籍が電子化されれば――
話は全く変わってきますがね。
電子化された書籍には、紙束も背表紙も存在しないので――