人が人を評価するのに――
1日や2日では足りません。
絶対に足りません。
最低でも――
1か月や2か月は必要です。
本当にしっかりと評価しようと思ったら――
1年や2年は必要です。
人を評価するとは、本来、そうしたことです。
が――
実際には1日や2日くらいで、あっさりと評価してしまう――
そういう人が、けっこういるのですよね
かくいう僕とて――
けっこう評価していますよ――1日や2日くらいで――
たぶん、その評価は全く正確ではない――的を大きく外している――
そのことは、ある程度の人生経験をもった人ならば、痛感しているはずのことです。
にもかかわらず――
人は、なぜ人を1日や2日くらいで評価してしまうのか――
おそらく――
人を評価することで、自分自身が安心できるからです。
つまり――
人が人を評価するとき――
その真の目的は、その人を評価することではなくて――
その人を評価することによって自分の心を落ち着かせることではないでしょうか。
――あの人は、人柄が良い
――この人は、能力が高い
――あの人は、ダメな人
――この人は、世の中が見えていない
そんなふうに評価を定めてしまわないと――
自分自身が不安になってしまうのです。
その不安から逃れるために、人は人を評価する――評価の中身は、実は、それほどには本質的ではない――
そう断言したとしても、過言ではないように感じます。