自分が、当然、知っているべきことというのは――
なまじ、
――当然、知っているべき――
などと自覚しているがゆえに――
意外と知りこぼしが多いのですね。
よく知っているようで、あんまり知らなかったり――
大学の学生が自分の専門分野のことを知っているようで知らなかったりということは――
決して珍しくありません。
が――
面白いことに――
大学の先生が、そういうことは、ほとんどなくて――
それは――
単に学生と先生との立場の相違だけでは、説明はできないでしょう。
大学の先生は、
――当然、知っているべき――
というよりは、
――ぜひ、知っておきたい!
なのですよね。
それくらいの強い意欲や意気込みがあるからこそ――
その分野での大学の先生にもなれるわけで――
――当然、知っているべき――
などという自覚は――
おそらく、百害あって一利なしです。
自分で自宅の周りに落とし穴を掘っているようなものです。
――ぜひ、知っておきたい!
の自覚こそを――
大切にするべきでしょうね。