人と人とは、よいところを見せ合っているうちは、相互理解は深まらず――
むしろ、相互誤解を進めてしまいかねませんので――
どこかで、わるいところも見せ合うようにしていかないと――
その人間関係は、いつまで経っても本物にはなりません。
かといって――
わるいところを闇雲に見せ合っていたのでは、ただの喧嘩になるだけで――
何とか上手に工夫して見せ合わないといけません。
その工夫というのは――
なるべく本音を包み隠さずに表に出すということであり――
表に出しておきながら、その本音が相手に容易に受け入れられるとは、つゆも思わないことです。
むしろ――
相手に拒絶をされたり、完全無視をされたりして――
それを承知で――
それでも、敢えて本音を表に出す――言葉に表して伝える――
この一見、無意味に思える「本音の表出」こそが――
その人間関係を少しずつ「本物」に変えていくのだと思います。