マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

有能で有力な政治家が転落するとき

 もうすぐ参議院選挙がやってきますね。

 報道によれば――
 昨今の政界は、5年前や3年前と比べると、実に様変わりしているようですね。
 つい1年前と比べても様変わり――

 有能で有力と信じられてきた政治家が転落したり、復帰したり――

 このうち、復帰の経緯というのは、一有権者にはなかなかみえてこないものですが――
 転落の契機というのは、かなり明白にみえてきます。

 有能で有力な政治家が転落するときというのは――
 自分に有権者の大多数が何を求めているのかを見失うときでしょう。

 有能な政治家は――
 有権者の多数派の思惑に敏感です。

 敏感だからこそ、有力な政治家になれるのです。

 が――
 その感性が、ごくたまに鈍ってしまうことがあるのですね。

 どういうときに鈍ってしまうのか――

 多くは――
 憤怒や傲慢や我欲を不用意に抱くことで――
 鈍ってしまう――

 ここでいう「不用意に」というのは「主観的に」と言い換えてもよいでしょう。

 結局のところ――
 政治家は、自らの主観性の落とし穴にはまることなく、どんなときでも客観的でなければ務まらない――ウソでもいいから、温和で謙虚で公平に振る舞わなければ務まらない――
 ということです。

 それは――
 すべての有権者に対し、そのように振る舞わなければならない――
 ということではありません。

 有権者の多数派の思惑への感度を失わないために――
 温和で謙虚で公平に振る舞ってみせる必要があるのです。