マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人のいうことをきいて損をすることはあるけれども

 人のいうことをきいて損をすることは、たまに――あるいは、しばしば――あるものですが――

 それでも、なお、人のいうことをきこうとするかどうかは――
 かなり大切なポイントだと思うのです。

 もちろん――
 答えは一つではありません。

 例えば、

 ――損することがあるんなら、人いうことなんかきかないよ! 自分の思うとおりにやるさ!

 というのに一理はありますし、

 ――損をしないこともあるんだから、とりあえずは人のいうことをききますよ。

 というのにも一理ありますし、

 ――人の世で暮らすには、たとえ損しかしなくたって、必ず人のいうことを一度はきかなきゃ!

 というのにも一理あります。

 どの「一理」を採るのか――
 そこに、その人の価値観――もっといえば、人生観・社会観――が滲み出るのです。

 恐ろしいといえば、恐ろしい――

「かなり大切なポイント」などといって誤魔化していてはいけないのかもしれません。