最近――
雑談について考えることが多くなっています。
意味のないことに意味がある――
というのが雑談の最大の妙だそうでして――
(たしかに、意味がないからこそ、「雑談」なんだよな~)
と――
ここでいう「意味がない」とは――
話をすることだけに意味があり――
どんな話をするかには意味がない――
ということです。
くまモンの話でもいいし――
ヒッグス粒子の話でもいい――
この前の日曜日に済ませた大掃除の話でもいいし――
いつか出かけるかもしれない海外旅行の話でもいい――
どんな話だって構わない――
ただ話をしていれば、それだけでいい――
この場合――
最大の留意点は――
その「意味がない」に同意があるかどうかです。
話し手は雑談のつもりで、聞き手はそうではない――
あるいは、その逆である――
これは、あとで取り返しがつかないかもしれないほどの重大な食い違いです。
ですから――
何としても避けなければならない食い違いですが――
では、どうやって避けるのか――
その話に「意味がない」ということを――
いったい、どうやって確認しあうのか――
――私の話、意味ないですからね。
――はい。意味ないですよね。
と確認しあうわけにもいかない――
要するに――
雑談とは、
――阿吽の呼吸
あるいは、
――以心伝心
といった無形の意思疎通の上に――
成り立っているわけです。
雑談は、表層を聞いているだけでは、まったくわかりません。