どんな時も責任をもって中心的に仕事ができる人と――
中途半端なお手伝い程度にしか仕事ができない人とがいます。
責任をもって中心的に仕事ができる人を、
――プロフェッショナル(professional)
といいます。
日本語では、単に「プロ」ともいいますね。
僕は、この「プロ」という概念を――
なるべく早い段階で子供に体感させるのがよいのではないかと思っています。
少なくとも、社会人になってからでは遅すぎる――
よく、
プロ = 報酬と引き換えに仕事をする
の図式が持ち出されます。
この図式に基づけば、「プロ」の概念は社会人になってからでないと体感できないことになりますが――
実際には――
報酬の有無は「プロ」の概念の表層にすぎません。
報酬を支払うほうは――
どんな時でも責任をもって中心的に仕事ができるような人に報酬を支払うのです。
「どんな時でも責任をもって中心的に仕事ができる」とは、どういうことか――
それは――
もし機会を与えられたら、責任をもって中心的に仕事をし――
そうでない場合は、責任をもって中心的に仕事をする人の補助にまわる――
ということです。
これなら、報酬をもらえない子供のうちでも、十分に体感できる概念です。
小学生の高学年くらいが最適ではないでしょうか。
10歳前後に「どんな時でも責任をもって中心的に仕事ができる」とは、どういうことかを丹念に教え込む――
そうすれば――
おそらく20歳になる頃には、その体感が十分な実感になっているはずです。