一般に――
物理学や化学の研究者は、
――自然は単純だ。
と主張し――
生物学や地学の研究者は、
――自然は複雑だ。
と主張する傾向にあるようですが――
実際の自然は――
どうでしょうか。
単純にみようと思ったら、いくらでも単純にみえ――
複雑にみようと思ったら、いくらでも複雑にみえる――
それが実際の自然ではないかと――
僕は考えています。
つまり、「自然は単純だ」とも「自然は複雑だ」とも、本当はいえないのではないか、と――
それでも「自然は単純だ」とか「自然は複雑だ」と踏み込んで主張する意義を――
僕は無視はしたくはありませんが――
でも――
おそらくは――
自然というものは、それを観察する人の意思や態度によって、いくらでも単純さや複雑さを変えてしまう――
そういうものだと思うのです。