きのうの『道草日記』で――
3月31日放送のフジテレビ系『笑っていいとも! グランドフィナーレ』に触れましたが――
賛否両論のある特別番組だったようですね。
おおむね好意的な評価なのですが――
中には、
――壮大な内輪ウケにすぎない。
という手厳しい評価もあったようです。
たしかに、「壮大な内輪ウケ」ではあったでしょうね。
でも――
それは、32年間も続いた『笑っていいとも!』の「内輪ウケ」であったので――
たぶん多くの視聴者が望んだことでした。
いえ――
厳密にいうと、その「内輪ウケ」に混ざりたいと思った視聴者が多かったということです。
僕は、その「内輪ウケ」に混ざれるほどに『笑っていいとも!』をみてきたわけではないのですが――
それでも、
(混ざりたいな~)
と思ったことは事実です。
それは――
一言でいえば、タモリさん(森田一義さん)の人徳というやつで――
それは――
ご当人が、ご自分に人徳があることをまったく意識していらっしゃらないようにみえること――
あるいは――
多くの凄腕の芸人さんたちに最大級の敬意を払われているにもかかわらず、そのことに気づいていないように振る舞っていらっしゃること――
そのようなお振る舞いが、なぜか、ぜんぜん嫌味に感じられないこと――
そうしたもろもろのことによっていたのだと思います。
あの「壮大な内輪ウケ」を、
――くっだらね~。
と思っていらっしゃったかもしれないタモリさんと――
そんなタモリさんをその「壮大な内輪ウケ」に巻き込もうと一生懸命だった同輩・後輩の芸人さんたちの気持ちと――
その気持ちを汲み取ろうとした視聴者の好奇心とが――
絶妙な比率で混じり合っていたのでしょう。